睡眠不足と食物摂取に対する影響

短期間の睡眠不足は、グレリン(食欲増進に関連するホルモン)の血漿濃度を増加させ、レプチン(満腹に関連するホルモン)の濃度を減少させることが知られています。 クロスオーバー研究において、研究者らは、エネルギー摂取量および身体活動に対する睡眠不足の影響を観察するために、12人の平均的で健康な非肥満男性を調査しました。

各48時間のセッションの最初の夜、被験者は8時間(午前0時から午前8時まで)または4時間(午前2時から午前6時まで)の睡眠をとりました。 その後、消費されたすべての食べ物(朝食にはバタートーストにジャム、昼食にはビュッフェ、夕食は自由メニュー)は自由に食べることができました(制限なし)。 身体活動が記録され、空腹感、食べ物における高揚度、食欲、および眠気も評価されました。

8時間の睡眠セッションと比較して、被験者は睡眠制限の翌日に559カロリー多くカロリーを消費し(22%アップ)、朝食と夕食前の空腹度は高くなりました。食べ物における高揚度や、食欲には変化がないことが観察されました。 身体活動は、眠気の感覚がより明白であったとしても、睡眠制限後の方が、8時間の睡眠後よりもわずかに高くでました。

このグループの健康な男性では、一晩の睡眠が減ると食物摂取量が増え、身体活動に関連するエネルギー消費量は少なくなりました。 この小規模な研究の結果を確認するにはさらなる研究が必要ですが、これらの結果は睡眠制限が肥満を促進する要因になり得ることを示唆しています。

 

原文記事: https://askthescientists.com/sleep-deprivation-may-increase-food-intake-promote-obesity/

翻訳:藤田幸三

 

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Supervisorこの記事の監修者
医師(泌尿器科・内科) 首藤直樹
医師(泌尿器科・内科) 首藤直樹
医学博士
五反田泌尿器科内科すどうクリニック院長

昭和大学医学部卒業後、NTT東日本関東病院泌尿器科医長などを経て、五反田泌尿器科内科すどうクリニックを開院

患者さんとの対話を大切に、身体・心の健康の支えとなることを心がけている

一人ひとりに丁寧に接することをモットーにしており、温かい人柄は、大きな信頼を得ている