コラーゲン

コラーゲンを学ぼう ~コラーゲンの驚きの事実~

あなたの体には非常に多くの細胞、部位、そして器官があります。 そして、その多くがコラーゲンによって結ばれています。この体の中で最も豊富なタンパク質の主な役割は、接続と補強です。コラーゲンの接着力は、その構造に強度を与える能力によって、最適に機能します。

この優れたタンパク質には、多くの議論がなされています。 コラーゲンと皮膚の関係からその製造過程に至るまで、コラーゲンについて知る必要があるのは、以下のすべてです。 正確には30項目です。 (これらはとても重要で、10項目、いいえ25項目でも不十分です。)

1. あなたはたくさんのタンパク質でできています。そして、その最も一般的なものがコラーゲンであることは、ご存知かと思います。 しかし、体のタンパク質の約30%は、I型か、または別のタイプのコラーゲンです。 (すべての種類は19番で説明しますので、しばらくご辛抱を。)

2. コラーゲンが必要なのは、人間だけではありません。 あなたと仲の良い動物も、それを頼りにしています。コラーゲンは、動物界におけるタンパク質の最高峰なのです。

3. 「コラーゲン」という言葉の由来は、ギリシャ語のkóllaに基づいています。これは、接着剤の、のりを意味します。 これは今から始める、接続と接着効果についての話に、少し意味をもたせてくれるでしょう。

4. コラーゲンはあなたの体中に存在する、と言うのは少し控えめな表現です。 それは、骨、筋肉、腱、靭帯の構造要素となります。 コラーゲンは、あなたの最大の臓器である皮膚の主成分なので、いつも肌とセットで語られます。 しかし、それはほんの一部に過ぎません。 コラーゲンは以下の部位にも存在しています。

•血管
•目の角膜
•歯
•軟骨
•椎骨間の椎間板
•消化管

5. コラーゲンの繊維状の性質と強度は、腎臓および他の臓器にとって、理想的な保護剤です。

6. コラーゲンの分布状況をもうすこし詳しく見ていきましょう。 それは、体中の細胞を互いにつなぐ役目をしています。 つまり、骨、靭帯、そして臓器といった大きなものから、細胞レベルにまで及んでいます。

7. わたしたち人間を含む動物にとって、なぜそれほどまでに『構造タンパク質であるコラーゲンが重要なのでしょうか。 それは、①コラーゲンは熱に安定的である。 ②それは力学的な強度を与える。そして、おそらく最も驚くべきことに、他の生体分子と相互作用して機能する。以上の点が挙げられます。

8. コラーゲンの働きを抑制するものがあるとすれば、それは加齢です。(多少他にもいくつかありますが、それは後ほど。)年齢が上がるにつれ、コラーゲンは少なくなります。 そして、生成されるコラーゲンは、若い頃のものほど、高品質ではなくなります。 これは、皮膚の外観や、関節の健康維持などに影響を与えます。

 

肌にとってのコラーゲンとは

コラーゲンはいたるところで重要です。 しかし、肌の内部ほどそれが明白な場所はありません。 コラーゲンは、あなたの肌の外観の決め手になります。 そして、あなたの肌はコラーゲンをたくさん作ります。 なので、よく一緒に語られます。

この構造タンパク質は非常に重要で、肌の乾燥質量の75パーセントを占めています。 それはまた、あなたの肌に強さと弾力性を与えます。 それは、肌の構造を安定させ、あなたの美しさへの追求に応えます。

だからこそ、スキンケアで語られる事の多くが、コラーゲンに関するものなのです。 あなたが肌の健康、皮膚の構造、そしてスキンケアの科学について話すとき、それはおそらく、保湿の次にくるものではないでしょうか。

コラーゲンは肌の2層目、真皮に最も多く存在します。 この皮膚の中間層で、2種類のコラーゲンが、上の表皮と下の皮下組織を繋いでいます。

肌の構造の大部分はコラーゲンに依存しており、しわや太い線といった、見た目にとって重要な役割を果たします。 十分なコラーゲン産生が、肌を滑らかでしっかりとしたように見せ、若々しく活気あふれるような見た目を作ります。

健康的な量の高品質なコラーゲンを生産する能力は、加齢により影響を受けるのは無理もありません。 なので、若く、しっとりした、よりスムースな肌のために、健康的なコラーゲン生産をサポートする方法を探しましょう。

9. 怖がらせるわけではありませんが、このコラーゲン減少のプロセスは、20代から30代に始まります。 思っていた(望んでいた)より早いですよね?

10. タンパク質が分解されると、単なるアミノ酸のグループになります。 コラーゲンも例外ではなく、グリシン、プロリン、およびヒドロキシプロリンの、アミノ酸3残基で構成されています。

11. コラーゲンの生産はプロコラーゲン、つまり細胞から分泌される物質から始まります。 それは、小胞体とゴルジ体という、細胞の2つの部分を通して生成されます。

12. このプロセス全体は、ビタミンCなしでは起こりません。これは、ビタミンCの別の重要な一面となります。

13. 以前、コラーゲンは線維芽細胞(結合組織の一般的な細胞)によってのみ作られるものと考えられていました。 しかし、タンパク質は引き裂かれることなく伸ばすことができるので、さまざまな異なるタイプの細胞が、タンパク質を作れることがわかっています。

14. コラーゲンタンパク質の構造が、あなたの体に必要な、独自の強さを与えています。 それは三重らせんです。 三本の鎖がお互いに絡み合っています。

15. コラーゲンを構成する3本の鎖のそれぞれに、1,050個のアミノ酸があります。 そしてそれらは、最も小さな原子である水素を伴っています。

16. 三重らせん構造の中央を占めるアミノ酸は、唯一適合できる性質をもつグリシンです。

17.  コラーゲンの長い繊維は、単なるタンパク質のロープとしてだけではなく、くっついて網目状の膜を形成します。

18.  I型コラーゲンは、グラム単位で比較すると、スチールよりも強度があります。 以降に述べる科学的事実が、理解を助けてくれるでしょう。

皮膚内にある結合組織、コラーゲンは、あなたの体のいたるところで、その弾力性と強度を提供しています。それだけではありません。 この広範囲に分布するタンパク質は、興味深く、そして非常に異なる2つの方法で使用されています。 例えていえば、ソーセージの皮と、楽器の弦といったような。

19.  I型コラーゲンとは? いくつの型があると思いますか? あなたの体には16種類ものコラーゲンがあります。 そして、それらはそれぞれ異なる構造と機能を持っています。 1つのタンパク質にしては、多種多様なのです。

20. でも、コラーゲンの大部分はタイプI、II、III、またはIVです。

21. 実際、あなたのコラーゲンの約90%がタイプIです。これは最強のタイプです。なぜなら、それはぎゅっと詰め込まれた繊維でできているからです。 それは、骨、皮膚、腱、軟骨、歯、およびその他の結合組織の構成要素です。 そして破れることなく、よく伸びることができます。

22. タイプIIのコラーゲンは、タイプIのようにぎっちり詰まっているわけではありません。しかし、それは関節のクッションには最適です。

23. 筋肉、臓器、および動脈は、タイプIIIに依存しています。 そしてタイプIVはフィルター機能を助け、皮膚の膜に2層以上に渡り含まれています。

24. どんな種類のコラーゲンであっても、加齢は究極の敵です。 しかし、砂糖や、その他精製された炭水化物も、コラーゲンの修復能力を妨げる可能性があります。 今、あなたは砂糖を制限すべき、もう一つの理由を学びましたね。

25. 太陽もコラーゲンの敵です。 紫外線はコラーゲン産生を減少させるので、常に安全な日焼けを心がける必要があります。

26. 喫煙も、コラーゲン産生に悪影響を及ぼします。ここにも禁煙すべき理由が!

27. しかし、将来のコラーゲン生産について、悲観的になる必要はありません。 広く普及していて手に入れやすい、いくつかの栄養素が、健康的なコラーゲン生産を維持させることがわかっています。

•ビタミンA:サツマイモ、ほうれん草、ニンジン、マンゴー等に含まれています。
•ビタミンC:柑橘系の果物、赤ピーマン、ブロッコリー、カリフラワー、およびトマト等に含まれています。
•銅:もつ、貝、レンズ豆、アーモンド、ダークチョコレート、アスパラガス、黒コショウ等に含まれています。
•植物性栄養素のアントシアニジン(植物性色素):ブルーベリー、ブラックベリー、ラズベリーに濃い色を与えています。

28. アミノ酸を補給することは、この重要なタンパク質を産生する体の能力を支える、もう一つの方法です。 グリシンは、豚肉、牛肉、および鶏肉等、多くのタンパク質が豊富な食品に含まれています。 プロリンを探しているなら、卵白、乳製品、きのこ類、アスパラガス、そして、タンパク質を含むほとんどすべての食品に目を向けてください。 アミノ酸の摂取は、コラーゲンの増加を約束するものではありませんが、摂る価値はあります。それは、健康的な食事にも繋がるからです。

29. 骨のブロス(スープ)は、通常、コラーゲンが豊富です。 動物の骨を煮て作られるので、当然といえば当然です。ご存知の通り、骨とそれらを取り巻く結合組織には、たくさんのコラーゲンが存在します。 基本的には、ゼラチンも、調理済みのコラーゲンです。

30. 健康的でバランスの取れた食事は、あなたの体がコラーゲンをどんどん作り出すのを助ける、素晴らしい基盤となります。

 

結論として、コラーゲンは最高にクールなタンパク質です。

今、あなたは、最も豊富な、重要なタンパク質、コラーゲンについて、少なくとも30のことを知りました。 たとえそれが、ちょっと情報過多であったとしても、以下の3つのことは覚えていてください。

•コラーゲンがあなたを接着しています。
•16種類の型のどれをとっても、コラーゲンは、体全体の構造を支える、強力な繊維状の組織です。
•健康的なライフスタイルは、健康的なコラーゲン生産をサポートするための、素晴らしいスタートです。

コラーゲンに関する、これらの素晴らしい情報を、お蔵入りさせることなく、是非、友達や家族と共有してください。コラーゲンは、人間を形作るうえで、不可欠なものとして、是非紹介してください。コラーゲンは、あなたの体をひとつに保つための、接着剤なのです。

コラーゲン補給における賛否

コラーゲンはホットな話題です。 それは健康とウェルネス業界をめぐる、流行語にもなっています。 しかし、コラーゲンの補給は、本当に役に立つのでしょうか?

以下は、コラーゲン補給の長所と短所を、バランスよくまとめたものです。これで、自分に適しているかどうか、あるいは、かけるお金に見合うかどうかの判断材料として、ご活用ください。

 

長所:コラーゲン・ペプチドパウダーは使いやすく、便利で、フレーバーをあまり加えることなく、液体や他の食品に溶けます。 しかし、安価で、不明な動物の部位を使っている製造者の商品ではなく、確かな高品質の原料を使っていることを確認してください。

短所:コラーゲン・サプリメントは、必ずしも意図したような、吸収および使用が、保証されているわけではありません。 他のプロテイン同様に、コラーゲン・サプリメントもアミノ酸に分解され、体が必要とするところに使われます。 これは、コラーゲンとして再構成されないかもしれないことを意味します。従って、あなたのコラーゲンレベルは、著しくは上がらないかもしれません。 また、必須アミノ酸には、コラーゲンが少ししか含まれていないので、別の良質なタンパク質を摂るよう、心がけてください。

 

長所:高価なパウダーや、錠剤に走る必要はありません。 一般的なゼラチンと、自家製の骨のブロス(スープ)は、コラーゲンが充分入っている、安価な代替品です。 ゼラチンは、本質的にコラーゲンであり、それが調理されたものです。 骨のブロスは、コラーゲンが豊富な材料から煮だされています。 これら両方の選択肢は、コラーゲンを生産するのに必要な、アミノ酸が得られることを意味します。 しかし、ここでもまた、その原材料をチェックする必要があります。 そして、必ずしも、より多くのコラーゲンを摂取することで、より多くのコラーゲンを体内に保持できるとは限らないことを、忘れないでください。

短所:コラーゲンは大きな分子です。 実際、大きすぎると、肌に吸収されにくくなります。 この事実は、肌のレベルを上げると謳うコラーゲン・クリームや、その他プロテインを含む化粧品に、疑問を投げかけています。

 

長所:女性の皮膚の弾力性、筋肉量、そして運動選手の関節機能に関して、有望な結果が得られたことを示す研究が、いくつかあります。

短所:コラーゲンのサプリメントに関する研究は、多くありません。 そして、行われたことのある研究対象者は、少人数です。 吸収と利益に関する、より徹底した大規模な研究が、コラーゲンの補給について、より明確で科学的な絵を描いていくことでしょう。

 

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原文記事: https://askthescientists.com/collagen/

翻訳: 藤田幸三

 

米国本社のUSANA Health Sciences Inc. が米国で提供している栄養製品と、日本のユサナ・ヘルス・サイエンス・ジャパン合同会社が提供している栄養製品では、配合成分が異なります。その主な理由は、各国間によって薬事法や医薬品基準等が異なるためです。

日本国内で販売している栄養製品も、米国本社が販売している製品と同様に、米国の医薬品GMP基準を順守し、且つ、米国食品医薬品局(FDA: Food and Drug Administration)に「医薬品製造施設」として認定された米国本社の自社工場で製品を生産しています。

本記事は、米国本社の情報を翻訳しつつ、日本の読者の皆様に向けて加筆・編集しています。尚、本記事の掲載内容については、ユサナ・ヘルス・サイエンス・ジャパン合同会社に確認をいただいております。

ユサナ許可番号:ADV-681
ユサナ社の製品および人物等については、ユサナ社の所有物であり、ユサナ社より承認を得て掲載しています

Supervisorこの記事の監修者
医師(泌尿器科・内科) 首藤直樹
医師(泌尿器科・内科) 首藤直樹
医学博士
五反田泌尿器科内科すどうクリニック院長

昭和大学医学部卒業後、NTT東日本関東病院泌尿器科医長などを経て、五反田泌尿器科内科すどうクリニックを開院

患者さんとの対話を大切に、身体・心の健康の支えとなることを心がけている

一人ひとりに丁寧に接することをモットーにしており、温かい人柄は、大きな信頼を得ている